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文書の過去の版を表示しています。
journal:部会誌 原子力バックエンド研究
このセクションでは、今後発行される部会誌に収録予定の研究論文、技術報告などを先行公開しています。
(巻、号は未確定)
〔2020年10月6日 掲載〕
高レベル放射性廃棄物および地層処分相当のTRU廃棄物の地層処分における地層処分システムの性能を評価するためには,地下水や緩衝材間隙水中における放射性核種の溶解度評価が必要である.その溶解度評価のためには,溶解度を制限する固相(溶解度制限固相)を選定する必要がある.本報告では,透明性の高い選定過程が示せるように,熱力学データベースを用いて溶解度制限固相の候補となる固相の飽和指数を算出することで溶解度制限固相を判断する選定手法を構築した.本手法では,飽和指数が大きい固相ほど溶解度制限固相の候補になることを基本とするものの,当該固相の生成や溶解度制限が現実的であるかどうかについて,文献調査により判断することとした.併せて,わが国における最新の安全評価報告書で定義された緩衝材およびセメント間隙水組成に対し,種々の組成を類型化した上で性能評価対象元素の溶解度制限固相を選定した.
〔2020年7月22日 掲載〕
原子力規制委員会は,第二種廃棄物埋設の事業に関する規則で定める放射性廃棄物の技術上の基準のうち,放射性廃棄物を容器に封入又は固型化する方法等について,これまでは原子力規制委員会規則又は告示において仕様を定めてきたが,これを性能規定化することとした.改正した原子力規制委員会規則の技術上の基準により,規制機関による確認の体系が変わり,また埋設事業者は放射性廃棄物の受入れ基準(WAC)を定めなくてはならない.本稿では,これまでの放射性廃棄物の技術上の基準を性能・機能等に整理し,さらに,国際基準や他国の規制制度における「放射性廃棄物の受入れ基準」の位置付けや役割を参考に,我が国の規制制度に「放射性廃棄物の受入れ基準」を導入する際の考え方について考察する.