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journal:部会誌 原子力バックエンド研究
〔2016年2月22日 掲載〕
高レベル放射性廃棄物処分の安全評価において,Th-229は重要核種の一つである.モンモリロナイトおよびイライトを対象としたThのバッチ収着試験を,pHおよび炭酸濃度をパラメータとして実施した.モンモリロナイトに対する分配係数はイライトに比べ高い値を示した.分配係数は炭酸濃度の上昇に伴い減少し,pH 10付近で極小値を示した.
Thの収着挙動を,静電項を考慮しない表面錯体モデル(NEM)により解析した.モデル計算は実験結果をよく説明し,分配係数の減少は、Thの水酸化炭酸錯体形成による溶存種の安定化によるものであることが示唆された.